I君の着彩。 - 中風美術研究所 | 岐阜の美大・芸大受験予備校
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2018.10.20

I君の着彩。

I君に好きな花を買ってきてもらい、教室にあるモチーフから好きに選んで構成し、描きました。I君は加納高校美術科三年生。日本画家を目指して受験勉強中です。ほどよく肩の力が抜けていて、楽しんで描いています。

若い優秀な現代日本画家は、すでに日展や院展などの公募団体にたよらなくてもしっかりと活動できる土壌が出来てきました。ぼくも、何を以って日本画、洋画を区別するのだろう?ひとくくりで絵画、あるいは平面で良いのではないかと思います。

シーボルトはオランダ政府に雇われ、日本のことをレポートする中に、日本は他民族の黄色人種による国家である、という報告がされたと聞きます。例えば岐阜県内の美濃地方は弥生人率が6割。飛騨地方は縄文人率が6割と逆転します。

ぼくも某高校で講師をしていますが、年々、ハーフ、クォーターの生徒が増えてきました。
ギリシャ、ローマ、パリ、そしてニューヨークと、芸術の都と呼ばれた都市には豊かさと自由があって、周辺国から多くの人々が流入して文化を高めました。エコール・ド・パリで活躍する芸術家、例えばピカソ、モジリアーニ、ゴッホなど、多くは「外国人」です。
とはいえ、世界中で260年ものあいだ、鎖国をしたのは日本だけであって、日本文化はその塀の中で独特の進化をしたことも事実です。優れた錦絵や工芸品・・・。ゴッホや印象派の画家が、開国間もない日本から輸出された錦絵に触発されて、洋画が一気に明るくなったという面もあります。こうなると、日本画という呼称も大切です。
ひとつ、開かれた精神で。

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